【レビュー】クセ玉「Summarit 50mm F1.5」

Leica

サイトに来ていただきありがとうございます。
モノクロ大好きマンです。

皆さん早速ですが、
「オールドレンズ選びに悩んでいませんか?」
オールドレンズと言えば、現行レンズのような綺麗に写るようなレンズではなく、柔らかい描写や独特なゴーストといったオールドレンズならではの楽しみ方があります。

しかし、オールドレンズと言っても種類が多く、どんなレンズを選べばいいかわからない。
と沼にハマっていってしまうのは私だけではないはず。

レンズを選ぶ基準は人それぞれですが、どうせならオールドレンズらしいクセが強いレンズ、いわゆる「クセ玉」を使用してみたいという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回の投稿は、オールドレンズの中でも相当なクセ玉と呼ばれている「Summarit 50mm F1.5」のファーストインプレッションとなります。

少しでもSummaritの魅力が伝われば幸いです!

Summarit 50mm F1.5について

Summaritは前身となるXenonを改良した大口径レンズであり、有名なSummiluxの前身となるレンズです。
1949年にLマウントとして発売されたSummaritですが、Leica M3が登場するにあたり、Mマウントに変更されました。

今回私が購入したものはMマウントのSummaritであり、世代は後期ドイツ型となります。
お店の方にお伺いしたところ、Summaritは前期と後期に光学性能の差はないとのことでしたので、こちらを購入いたしました。
数年前はLeicaのオールドレンズとしては買いやすい価格であったのに対して、現在は数倍の価格になっているようです。(最近のオールドレンズは高騰しすぎてなかなか辛い…)

Summaritはとても古いレンズかつ前側のレンズがソフトコーティングとなっていて、拭き傷がとてもつきやすいレンズであり、状態がいいものはとても少ないです。
しかし、購入したSummaritは傷がとても少なく、カビも無く、クモリも少ないとても状態の良いSummaritに出会うことができて本当に感謝です!

描写については後ほど作例をお見せしますが、特徴的なのは開放でのベールに包まれているようなフワフワな写りです。
使い物にならないと思う人もいれば、独特な描写が素晴らしいという人もいる好き嫌いがとても分かれる写りだと思います。
開放ではとても独特な描写をすることに対して、絞るとシャープな写りをしてくれる。
そんな二面性を持ったレンズです。

外観

それでは外観になります。
とにかく本当にかっこいい。
使用感こそありますが、オールドレンズとはそういうもの。
このSummaritがどのような過去を過ごしてきたのか、何を写してきたのか。そんなことを考えるのもオールドレンズの楽しみの一つです。
購入したSummaritの付属品としてはフロントキャップとリアキャップがついてきました。


絞りリングやヘリコイドについてもスムーズに動いており、操作性に問題はありません。
Germanyの文字が輝いている…気がする…

フロント側のレンズキャップは状態があまり良くなく、取れやすくなっていて少し不安です。

作例

今回はSummaritらしい写りだなぁと感じた写真を皆さんに見ていただきたいです。
全て開放、撮って出しになります!
NDフィルターは付けていないので、白飛びも味だなぁと感じながら見ていただけたら幸いです。

明け方に撮った写真。
ピントがどこに当たっているのかもわからないくらい全体がふわふわしていてたまりません!
やはりSummaritの特徴のひとつといえばこの開放滲み。
現行レンズでSummaritのような滲みを表現することは難しいでしょう。

使ってみてとてもいいなと感じたのは周辺減光。
あまり周辺減光は好みではないのですが、柔らかい描写も相まってかとても独特な雰囲気になります。

50mmという焦点距離はやはり使いやすい。
風景もよし、スナップもよし。
たくさんの景色をSummaritは見せてくれそうです。

購入する前に気にしておくべき点

Summaritは本当に素晴らしいレンズですが、購入する前に気にしておけばよかったと思う点が2つありましたので、ご購入する際の参考になれば幸いです。

ボディのISO感度とシャッタースピード

1つめはボディで設定できるISO感度とシャッタースピードです。

Summaritを使用する際は、やはり開放でおこる独特な滲みを表現したいです。
そのため、基本的にはSummaritの開放F値であるF1.5で使用していきたいものです。
しかし、日中で開放F値で使用するにはISO感度を相当低くし、シャッタースピードを相当速くしなければ白飛びしてしまいます。

私がα7iiiでSummaritを使用する際はISO感度を50にしてシャッタースピードを1/5000より速い設定にすることが多かったです。
α7iiiのようにシャッタースピードが速く設定できる機種では良いのですが、Leica M3でSummaritを使用する際にシャッタースピードが一番速くても1/1000までしか設定できず、ISO感度が低いフィルムを使用しても開放で使用するにはなかなか難しい場面が多かったです。

そのため、ご購入する際はSummaritを使用するボディではISO感度とシャッタースピードがどのくらいの値まで設定できるかを確認しておいた方が良いと思います!

最短焦点距離

2つめは最短焦点距離です。

現行の焦点距離50mmのレンズは撮りたいものに寄れるレンズが多いと思います。
そのため、50mmのレンズでテーブルフォトといった近い距離で最短焦点距離を気にせず、写真を撮っている方も多いのではないでしょうか?

しかし、Summaritの最短焦点距離は1.0mとなっています。
テーブルフォトを撮る際には座ったまま撮ることは難しく、少し離れて写真を撮る必要があります。
少し離れて写真を撮るため、撮りたいもの以外のものも写ってしまい、写真を撮った後でトリミングをする必要が出てきてしまいます。

現行50mmのレンズで近寄って写真を撮れることに慣れてしまっている方は、
Summaritを使用してどのような写真を撮りたいのか?
最短焦点距離が1.0mであってもストレスなく写真を撮ることができるか?
を意識しておいた方が良いと思いました!

まとめ

今回はクセ玉「Summarit 50mm F1.5」のファーストインプレッションになりました。

Summaritが表現する開放F値での滲み。
万人受けする写りではありませんが、Summaritでしか表現できない写真がそこにはあります。

開放F値で撮りたいがゆえの気にする点やオールドレンズならではの気にしておくべき点ももちろんあり、誰にでもおすすめしたい!というレンズではありません。

しかし、本当に素晴らしいレンズということは間違いありません!

今後もSummaritを使用した作例等も投稿していくので、少しでもSummaritの魅力が伝われば幸いです!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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